連載 Medical Scope
AIによる潰瘍性大腸炎の内視鏡評価
大塚 和朗
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院光学医療診療部 部長
pp.75-78
発行日 2021年6月20日
Published Date 2021/6/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.06_0075-0078
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潰瘍性大腸炎の治療方針を立てる上で内視鏡による病状評価が重要である。これに対し,いわゆる人工知能(AI)による自動診断の研究が進められている。現在認可されているものとして超拡大観察に基づくEndoBRAIN®-UCがある。その他,通常観察に基づくものや動画での診断,画像強調観察に基づくものなど複数が開発されており,いずれも良好な成績を収めている。AIの役割として,診断の負担軽減と迅速化や均てん化,教育での参照ツール,さらに治験での中央判定への応用などが期待されている。開発に使用したデータの偏りの影響を受けることや,判断過程が不明であるなどの課題もあるが,今後,AIの活用は診断補助の有力な方法となっていくであろう。
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