Japanese
English
特集 予防医学からみた腎疾患診療
【CKDの発症・進展と合併症のリスクとされるエビデンス】
糖代謝異常 終末糖化産物と腎障害:古くて新しい糖化反応とCKD発症・進展リスクの関係
Advanced glycation end products(AGEs)and kidney disease:updated pathomechanism of glycation in CKD pathophysiology
大内 治紀
1,2
,
稲城 玲子
2
OUCHI Haruki
1,2
,
INAGI Reiko
2
1東京大学大学院医学系研究科 腎臓・内分泌内科
2東京大学大学院医学系研究科 CKD病態生理学講座
キーワード:
RAGE(receptor for AGEs)
,
食品由来AGEs
,
タンパク質恒常性
,
腸腎連関
,
腎線維化
Keyword:
RAGE(receptor for AGEs)
,
食品由来AGEs
,
タンパク質恒常性
,
腸腎連関
,
腎線維化
pp.860-865
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000172
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はじめに
老化や糖尿病に伴う合併症が進行する重要なメカニズムの1つとして,糖化反応が長年にわたり注目されている。糖化反応はフルクトースやグルコースといった還元糖がタンパク質,核酸などと非酵素的に結合する反応であり,これによって作られた生成物を総称して終末糖化産物(advanced glycation end products:AGEs)と呼ぶ。AGEsのなかでも,とりわけタンパク質の糖化に由来するものが生体内で有害な働きをすることが知られており,慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の進行にもかかわることが示されてきている1)。
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