特集 腎がん診療最前線
【DEBATE】Ⅰ IO combo時代における転移性腎細胞がん中間リスク群に対する一次治療 ~推奨点と懸念点~ アキシチニブ・アベルマブ併用
三宅 秀明
1
1浜松医科大学泌尿器科学講座教授
キーワード:
アキシチニブ
,
アベルマブ
,
一次治療
,
併用療法
Keyword:
アキシチニブ
,
アベルマブ
,
一次治療
,
併用療法
pp.45-48
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.02_0045-0048
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未治療進行腎細胞がんに対する一次治療は,Immuno-Oncology(IO)drugをベースにした複数の併用療法の有用性が明らかになり,大きな転換点を迎えている。Tyrosine kinase inhibitor(TKI)であるアキシチニブと抗PD-L1抗体であるアベルマブの併用療法も,未治療進行腎細胞がん患者を対象に施行されたJAVELIN Renal 101において,従来の標準治療薬であるスニチニブに比し,無増悪生存期間を有意に延長し,比較的安全に投与可能であることが示された。本試験の結果を受けて,アキシチニブおよびアベルマブ併用療法は,すでにNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)のガイドラインではリスクを問わず未治療進行淡明細胞型腎細胞がんに対する一次治療における“other recommended regimens”の1つとして推奨されており,同併用療法はわが国においても近い将来保険収載されることが期待されている。本稿では,アキシチニブおよびアベルマブ併用療法の臨床試験における成績を概説し,同併用療法が進行腎細胞がんの一次治療において果たす役割を他の併用療法との比較も交えながら,多角的に考察する。「KEY WORDS」アキシチニブ,アベルマブ,一次治療,併用療法
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