連載 Medical Scope
腎臓病診療におけるデータベース構築(J-CKD-DB)の現況
長洲 一
1
1川崎医科大学腎臓・高血圧内科学 講師
pp.71-75
発行日 2020年1月20日
Published Date 2020/1/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.01_0071-0075
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ICTの利活用が進みさまざまな分野でビックデータの重要性が指摘されている。日本腎臓学会は厚生労働省臨床効果データベース事業として,日本医療情報学会と共同し新規全国規模の包括的慢性腎臓病(CKD)臨床効果情報データベース(J-CKD-DB)の構築に成功した。SS-MIX2を活用し,電子カルテ情報からCKD該当例のデータ(患者基本情報,処方,検査値等)を自動抽出しデータベース化するものである。本データベース構築においては①検査方法の差異,②検査結果の単位の違い,③ローカルコードの汎用など施設間で多くの調整が必要であった。これらを克服し現在15万人程度のCKDデータベースを構築することに成功した。本稿ではJ-CKD-DBの現況と今後の展望について述べたい。
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