特集 CAR-T細胞療法の現況
特集にあたって
小澤 敬也
1
1東京大学医科学研究所附属病院病院長/東京大学医科学研究所遺伝子・細胞治療センターセンター長/東京大学医科学研究所先端医療研究センター・遺伝子治療開発分野教授
pp.7-7
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.36.11_0007-0007
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今年のノーベル医学生理学賞を本庶 佑先生(京都大学特別教授)が受賞されることになり,大きな話題となった。PD-1の発見が受賞理由であるが,抗PD-1抗体は免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれ,さまざまながんに対して大きな治療効果を発揮することが知られている。その結果,外科手術・化学療法・放射線療法に次いで,がん免疫療法はがん治療の第4の柱として位置付けられるようになった。現在脚光を浴びているもう1つのがん免疫療法が,今回の特集で取り上げているCAR-T細胞療法である。すなわち,がん細胞の表面抗原を認識するキメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor;CAR)を発現させた患者T細胞を体外増幅して輸注するという免疫遺伝子療法である。
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