特集 小児血管炎診療の基礎と臨床―IgA血管炎や川崎病だけではない多様な全身性疾患群―
Ⅲ.各血管炎の病態と診療
ループス血管炎
小椋 雅夫
1
1国立成育医療研究センター腎臓・リウマチ・膠原病科
キーワード:
ループス血管炎
,
全身性エリテマトーデス(SLE)
,
ループス腎炎
,
NPSLE
,
消化管ループス
Keyword:
ループス血管炎
,
全身性エリテマトーデス(SLE)
,
ループス腎炎
,
NPSLE
,
消化管ループス
pp.1225-1231
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001803
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SUMMARY
▷ループス血管炎は全身性エリテマトーデス(SLE)に続発する免疫複合体沈着型の二次性血管炎で,皮膚や腎臓,中枢神経,消化管,肺,心血管,眼など多臓器に多彩な症状を呈する.小児SLEは重症合併症も多い.
▷腎炎や中枢神経病変,消化管病変,肺病変は生命予後に直結するため特に注意が必要である.
▷治療はステロイドや免疫抑制薬が主体で,重症例や難治例には生物学的製剤も使用される.初期の全身評価と早期かつ強力な寛解導入療法,そして副作用を抑えた寛解維持療法,多職種連携による全身管理が重要である.

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