ループスエリテマトーデスの皮膚病変の最近の話題

ループスエリテマトーデスの皮疹は，急性型（acute cutaneous lupus erythematosus，以下ACLE），亜急性皮膚型（subacute cutaneouslupus erythematosus，以下SCLE），慢性型（chronic cutaneous lupus erythematosus，以下CCLE）に区分される。ループスエリテマトーデスは皮疹と全身症状の表れ方により，診断が下される。もっとも代表的な疾患が全身性エリテマトーデス（systemic lupus erythematosus，以下SLE）であり，全身症状を伴わない場合は一部SLE を含むが，皮膚エリテマトーデス（cutaneous LE，以下CLE）とよばれたり円板状エリテマトーデス（discoid lupus erythematosus，以下DLE）であったりする。最近，SLE の分類基準の皮膚病変の呼称が変更されたので，これに基づいて紹介する1）。また従来からの呼称によれば，この3 つのタイプはSLEに出現し，慢性型がおおむねDLE に対応するが，多くの移行型や混在型が存在する2）。これらのことを踏まえて，新たなSLE 分類基準，皮膚病変やQOL の評価法，ヒドロキシクロロキンの上梓，ループス血管炎などの最近の話題を簡単に紹介する。