特集 発生から考えてみよう! 早産児診療の諸問題とその対応
Ⅱ.急性期の諸問題
未熟児貧血
小町 詩織
1
,
北東 功
1
1聖マリアンナ医科大学新生児科
キーワード:
未熟児貧血
,
anemia of prematurity
,
早産児
,
エリスロポエチン
,
赤血球輸血
Keyword:
未熟児貧血
,
anemia of prematurity
,
早産児
,
エリスロポエチン
,
赤血球輸血
pp.817-821
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001704
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SUMMARY
▷胎児期の造血は発生の時期で変化する.
▷乳児期は造血機能が未熟なため,生後3か月で最も貧血が進行する.
▷早産児では満期産児より,さらに貧血が進行しやすい.
▷早産児は赤血球寿命が短く,血漿EPO濃度が低値であることなどから貧血が進行しやすい.
▷早産児は造血に必要な鉄などの栄養素が欠乏しやすく,その消化吸収能力も低い.
▷早産の貧血の予防的戦略としては採血量の最小化,臍帯遅延結紮などがあげられる.
▷未熟児貧血の治療として,rtEPO,鉄剤,赤血球輸血がある.

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