特集 これからのガイドラインの読み方,使い方
Ⅰ.ガイドラインのつくり
法的にみたガイドラインの重み
大磯 義一郎
1
1浜松医科大学医学部医学科総合人間科学法学
pp.51-55
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001554
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Summary
■過失の有無の判断基準となる医療水準は,医師の専門性や医療機関の特性等を考慮して総合的に判断される.
■そのなかでも添付文書は医薬品の危険性に関する最も重要な情報源として位置づけられ,これに反する使用は過失が推定される.
■診療ガイドラインでは過失の推定まではされないが,医療水準判断において裁判所が重視している資料である.
■診療ガイドラインに反した診療をしたからといって直ちに過失がみとめられるわけではなく,当該診療につき合理的理由がみとめられれば過失が否定されることから過度な委縮は不要である.

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