特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅱ 各論
4 耳・鼻腔
乳様突起炎
宇田 和宏
1
1岡山大学病院小児科
pp.92-96
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001284
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サマリー
1 感染臓器:
乳突洞・乳突蜂巣・乳様突起
2 想起する微生物:
肺炎球菌,溶血性レンサ球菌,黄色ブドウ球菌,緑膿菌,インフルエンザ菌,モラキセラ・カタラーリス
3 提出すべき検査:
耳漏,鼓膜切開,外科的ドレナージで採取された膿検体の細菌培養検査
4 経験的治療:
緑膿菌カバーなし:セフォタキシム,セフトリアキソン
緑膿菌カバーあり:セフェピム,ピペラシリン・タゾバクタム
5 標的治療:
肺炎球菌:感受性結果によりセフォタキシム,セフトリアキソンからde-escalation
緑膿菌:感受性結果により,セフェピム,ピペラシリン・タゾバクタムなど
6 治療効果判定:
局所所見で経過を追う.頭蓋内合併症の有無を治療開始前に評価
7 Oral switch:
静注期間は7~10日間を行い,その後経口抗菌薬に変更する
中枢神経合併症がある場合は静注薬加療が望ましい
8 治療期間:
3~4週間以上
9 参考となる成書やガイドライン:
文献1),2)
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