特集 古くて新しい予防接種~この10年で何が変わったか~
Ⅱ.各論
結合型肺炎球菌ワクチン
宮入 烈
1
1浜松医科大学小児科学講座
キーワード:
肺炎球菌
,
結合型肺炎球菌ワクチン
,
置換現象(serotype replacement)
Keyword:
肺炎球菌
,
結合型肺炎球菌ワクチン
,
置換現象(serotype replacement)
pp.1195-1199
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000661
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SUMMARY
▷肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)は小児の呼吸器感染症,髄膜炎,菌血症の主要な原因菌であり,100種類以上の血清型が存在する.
▷免疫原性の高いタンパク結合型肺炎球菌ワクチンが国内小児に2010年に導入され,2013年以降は13の血清型に対するワクチンが定期接種として使用されている.
▷小児の侵襲性肺炎球菌感染症は減少したが,ワクチン非含有血清型による置換現象で2019年までの減少幅は約5~6割にとどまった.
▷COVID-19対策に伴い,2020年以降は侵襲性肺炎球菌感染症がさらに半減した.
▷15価および20価のタンパク結合型ワクチンが開発され,接種推奨が変わりつつある.
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