特集 どこでもみれる?—コモンディジーズとしての感染症アップデート
ワクチンアップデート
肺炎球菌ワクチン—PPSV23,PCV13の効果の違いと使い分け
三村 一行
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合診療内科
キーワード:
肺炎球菌
,
PPSV23
,
PCV
,
血清型置換
,
連続接種
Keyword:
肺炎球菌
,
PPSV23
,
PCV
,
血清型置換
,
連続接種
pp.535-539
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229475
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Point
◎肺炎球菌莢膜多糖体ワクチン(PPSV)は単独接種ではワクチン含有血清型の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)にのみワクチン効果を認めるが,インフルエンザワクチンと併用することでIPD以外の肺炎球菌感染症にも予防効果が得られる.
◎肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)は単独接種においてIPD以外にも菌血症を伴わない肺炎球菌性肺炎や免疫機能低下例についても有効性を示し,集団免疫効果も期待できるワクチンである.
◎近年,非ワクチン含有血清型による肺炎球菌感染症の増加(血清型置換)が問題となっている.
◎連続接種に関しては,初回にPCVを接種し,その1年後を目安にPPSV接種を行うと免疫原性が高まり,より高い臨床効果が得られる.
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