特集 小児・AYA世代がん診療の現在と未来
Ⅰ.小児・AYA世代がん診療の新展開
AYA世代がんの現状と課題
松井 基浩
1
1東京都立小児総合医療センター血液・腫瘍科
キーワード:
AYA世代がん
,
妊孕性温存療法
,
晩期合併症
,
社会的困難
,
ピアサポート
Keyword:
AYA世代がん
,
妊孕性温存療法
,
晩期合併症
,
社会的困難
,
ピアサポート
pp.877-881
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000569
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
SUMMARY
▷AYA世代がんの死亡数は大幅に減少してきているが,いまだに年間2,000人以上死亡し,AYA世代の主要な疾患関連死因である.
▷妊孕性温存療法は国内でも飛躍的に発展し,卵巣組織凍結および凍結卵巣組織移植で初めての出産例が報告されるまでに至った.
▷AYA世代がん患者の晩期合併症に対する長期フォローアップの必要性が強調されて久しいが,多くの解決すべき課題があり国内の体制はいまだ整っていない.
▷AYA世代は就学・就労,経済面などの多岐にわたる社会的困難を抱えており,それぞれに対する支援の拡大,適切な情報提供,ピアサポートの充実などがすすめられている.
Copyright © 2023, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.