増大号 超音波検査のパニック所見—いま知りたい、チェックポイントと緊急性
7章 腹部エコー領域:準緊急所見
卵巣腫瘍茎捻転
木下 博之
1
1京都第二赤十字病院検査部
キーワード:
卵巣腫瘍茎捻転
,
パニック所見
,
急性腹症
Keyword:
卵巣腫瘍茎捻転
,
パニック所見
,
急性腹症
pp.478-483
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200700040478
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病態の概要
卵巣腫瘍茎捻転は卵巣腫瘍が卵巣固有靱帯と骨盤漏斗靱帯を茎として捻転した状態である.通常,卵巣は腹腔内で卵巣固有靱帯,骨盤漏斗靱帯によって緩やかに固定されており,骨盤漏斗靱帯内には卵巣動静脈が走行している.卵巣に腫瘤が形成され,なんらかの物理的原因によって回転し靱帯がねじれた場合,うっ血を来す.長時間持続すると静脈閉鎖による出血性梗塞が生じ,さらに進行すると動脈血流も遮断され組織が壊死を起こす1).強い腹痛のため緊急手術となることが多いため,迅速な診断が必要である.
10万人当たり6人の割合で発生し,好発年齢は20〜40歳とされているが,卵巣や付属器があれば小児から高齢者まで幅広い年齢層で発症する2).左側にはS状結腸があるが,右側はスペースがあるため右側に多いとされる1).

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