特集 産婦人科における素朴な疑問と解説（3）婦人科続編
Ⅰ．婦人科一般
3．どうしてPCOSの診断基準でAMHが重要視されたの？発症メカニズムや治療法にも関係あるの？
松崎 利也
1
,
野口 拓樹
2
,
岩佐 武
2
1吉野川医療センター産婦人科
2徳島大学大学院産科婦人科学分野
キーワード：
多囊胞性卵巣症候群
,
抗ミュラー管ホルモン
,
診断基準
Keyword:
多囊胞性卵巣症候群
,
抗ミュラー管ホルモン
,
診断基準
pp.369-375
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001086
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要旨
多囊胞性卵巣症候群（PCOS）の新しい診断基準「日産婦2024」で，超音波検査による卵巣所見の代替として「AMH高値」が新規採用された．また，最新の全国症例調査に基づき，年齢階層別，測定系別のAMHカットオフ値が「日産婦2024」用，国際基準「Rotterdam/IEBG 2023」用にそれぞれ設定された．AMHは卵巣所見を客観的に評価できる生化学的な指標であり，PCOSの診断精度の向上と診断機会の拡大に資するものと思われる．
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