今月の臨床 新診断基準となったPCOS―治療と管理のフロントライン
新診断基準で何が変わったか
PCOS診断基準の変遷と国際比較
松崎 利也
1
,
野口 拓樹
2
,
岩佐 武
2
1JA徳島厚生連吉野川医療センター産婦人科
2徳島大学大学院医歯薬学研究部産科婦人科学分野
キーワード:
多囊胞性卵巣症候群
,
PCOS
,
診断基準
,
日産婦2024
,
Rotterdam/IEBG2023
Keyword:
多囊胞性卵巣症候群
,
PCOS
,
診断基準
,
日産婦2024
,
Rotterdam/IEBG2023
pp.282-291
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790030282
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●日本のPCOS患者では,肥満,多毛を呈する症例の割合が欧米に比べ少なく,日本のPCOS患者の診断には日本産科婦人科学会(日産婦)の診断基準が適している.
●日産婦の診断基準が2023年12月に改定された.新診断基準(日産婦2024)には多毛,AMH高値が採用され,思春期症例の診断について記載されている.
●日産婦2024と国際基準のRotterdam/IEBG2023の各項目は完全に一致しているが,項目の運用に差異があり,特に,多毛と胞状卵胞数およびAMHのカットオフ値が異なることに注意が必要である.

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