特集 産婦人科領域のトランスレーショナルリサーチの展開―若手医師への研究のススメ―
Ⅰ.婦人科腫瘍
5.遺伝子変異解析を軸としたGnRHアナログによる子宮筋腫の縮小効果予測
永井 康一
1
1横浜市立大学医学部産婦人科学教室
キーワード:
GnRHアナログ
,
MED12遺伝子変異
,
MRI
Keyword:
GnRHアナログ
,
MED12遺伝子変異
,
MRI
pp.270-274
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001057
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要旨
GnRHアナログは強力なゴナドトロピン分泌抑制作用により女性ホルモンを低下させる.子宮筋腫に対する術前使用では,筋腫核の縮小効果を期待してGnRHアナログを投与するが,すべての子宮筋腫が縮小するわけではない.期待した筋腫縮小効果が得られない場合,外科的治療介入のタイミングが遅れるだけでなく,エストロゲン欠乏による更年期症状や骨密度低下などの副作用が問題となる.薬剤効果を投与開始前に予測可能となれば,縮小の見込める症例に対して選択的にGnRHアナログを使用することで患者の負担軽減につながる.
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