特集 どうする?産婦人科救急―ハイリスク患者の周術期管理―
II.どうする?腹腔内出血の周術期管理
6.卵巣出血への対応―待機もしくは手術の見極め―
北島 道夫
1,2
1高木病院女性医療センター
2国際医療福祉大学
キーワード:
出血性黄体囊胞
,
待機療法
,
腹腔鏡手術
Keyword:
出血性黄体囊胞
,
待機療法
,
腹腔鏡手術
pp.774-778
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000769
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要旨
卵巣出血とは,様々な卵巣病変の被膜破綻あるいは生理的な卵巣表層の血管断裂により腹腔内に出血が貯留する状態であるが,狭義には,排卵やそれに伴い形成された出血性黄体囊胞の破綻によるものを指す.発症要因には,性交渉などの外因性と血液凝固障害のような内因性がある.画像や血液検査の所見やバイタルサインの経過から手術介入の要否を判断するが,約80%は待機的に自然軽快する.外科的止血が必要な場合は腹腔鏡手術で対応する.
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