特集 どうする?産婦人科救急―ハイリスク患者の周術期管理―
I.どうする?緊急帝王切開の決断から術後管理
4.陣痛発来後に母体の脳血管障害に遭遇した場合の対応
吉松 淳
1
1国立循環器病研究センター循環器病周産期センター産婦人科
キーワード:
脳血管障害
,
脳出血
,
脳梗塞
,
妊娠高血圧症候群
,
脳動静脈奇形
Keyword:
脳血管障害
,
脳出血
,
脳梗塞
,
妊娠高血圧症候群
,
脳動静脈奇形
pp.763-767
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000767
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要旨
脳血管障害は,妊産婦死亡に至り得る重篤な疾患である.出血性と梗塞性では出血性の頻度が高く,予後も不良である.意識障害,けいれん,頭痛などの症状を呈すが,意識障害の程度は予後を反映する.診断には画像診断が有効で,出血を診断(否定)するためにまず迅速にCTを撮影する.出血性脳血管障害を認める場合には,母体の生命を優先させ,妊娠していない場合と同様の治療を進める.分娩室での発症に備えて,シミュレーションすることは実際の症例に遭遇した際に有効であると思われる.
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