特集 時間の流れと産婦人科生物学―早すぎること,遅すぎること,長すぎること,短かすぎること―
Ⅳ.時間の流れと女性医学
14.「更年期」を過ぎても「更年期症状」は残存するか?
寺内 公一
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県地域産科婦人科学講座
キーワード:
STRAW+10分類
,
血管運動神経症状(VMS)
,
KNDyニューロン
Keyword:
STRAW+10分類
,
血管運動神経症状(VMS)
,
KNDyニューロン
pp.529-536
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000237
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要旨
更年期症状は更年期に発症するはずであるが,更年期を遠く過ぎ去った女性に同様の症状がみられることも多い.更年期症状はエストロゲンのゆらぎに加えて精神・心理的な要因・社会文化的な環境因子が複合的に寄与して発症するため,前者に比して後者の影響が大きい症例でも同様の病態を呈する可能性がある.また血管運動神経症状(VMS)にはKNDyニューロンの関与が示唆されているが,更年期を過ぎても同ニューロンの活性化が維持されることがVMSの持続に寄与しているかもしれない.
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