増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
婦人科編
III 更年期・老年期
更年期のうつ
寺内 公一
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科女性健康医学講座
pp.110-112
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103686
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疾患の概要
更年期女性の診療において,うつは頻度が高く,かつその対処に苦慮することの多い症状の1つである.うつには不安・不眠も高率に随伴する.
うつ症状の有症率,大うつ病性エピソードの有病率が更年期に増加することは多くの研究によって明らかにされているが,一方でE2を含む各種ホルモンの基礎値あるいは変動がうつにどのように寄与するかについては一定の知見がなく,「更年期のホルモン変動に伴ううつ」という特異的な病態の存在に対して懐疑的な識者も少なくない.
いずれにせよ,更年期のスクリーニングとして行われる各種の自記式質問票によって強いうつ症状があることが明らかになった場合,更年期障害の特殊型として対処することになる.
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