特集 知っておきたい関節痛のみかた・考えかた
実際の診察室で困ること
抗CCP抗体陰性の単関節炎をどうみるか
田巻 弘道
1
1聖路加国際病院Immuno-Rheunatology Center
キーワード:
急性単関節炎
,
慢性単関節炎
,
関節炎の鑑別診断
,
抗体陰性関節炎
,
関節液の解釈
Keyword:
急性単関節炎
,
慢性単関節炎
,
関節炎の鑑別診断
,
抗体陰性関節炎
,
関節液の解釈
pp.815-821
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000302
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Headline
1 単関節炎においては急性と慢性で大きく考慮すべき疾患が異なってくる.急性では細菌性関節炎,慢性では結核や真菌による関節炎を見逃さないようにする.
2 診断に迫る際には,関節外の症状が重要となってくるため,鑑別診断にあがる疾患の関節外症状を丁寧に問診・診察していくことが大切である.
3 関節液の検査は,炎症性か非炎症性か,培養検査による原因微生物の同定,血性か非血性かなど様々な診断のヒントとなる情報を与えてくれる.
4 腫瘍性病変は,画像検査が診断のヒントとなることが多く,単純X線やMRIが診断の重要である.
5 比較的非侵襲的な検査で診断がつかないような場合は,滑膜生検も考慮する.
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