今月の主題 自己免疫疾患の診断
各論―抗体と疾患
抗CCP抗体の臨床的意義
北原 加奈子
1,2
,
川合 眞一
1
Kanako KITAHARA
1,2
,
Shinichi KAWAI
1
1東邦大学医療センター大森病院膠原病科
2東邦大学免疫学講座
キーワード:
関節リウマチ
,
抗CCP抗体
,
リウマトイド因子
Keyword:
関節リウマチ
,
抗CCP抗体
,
リウマトイド因子
pp.511-517
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101594
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関節リウマチは,関節滑膜の慢性炎症を主病変とする自己免疫疾患であり,進行すると関節破壊に至る.その診断はアメリカリウマチ協会の分類基準に基づいて行われるが,早期例ではこの基準を満たさないことも珍しくない.リウマトイド因子(RF)は分類基準に唯一含まれる血清学的マーカーであるが,関節リウマチ以外の疾患でも陽性となりうる.近年,特異性の高い自己抗体として抗CCP(環状シトルリン化ペプチド)抗体が注目されている.抗CCP抗体検査は,関節リウマチの早期診断に加え,その予後予測にも役立つ可能性が示唆される.
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