特集 ポストコロナ時代の感染症診療
第II章 感染症診療各論
[6]消化器感染症
5 感染性腸炎
金井 信一郎
1
1信州大学医学部附属病院感染制御室
pp.158-161
発行日 2023年3月23日
Published Date 2023/3/23
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000147
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Summary
1.感染性腸炎は小腸型(急性胃腸炎型,急性腸炎型),大腸型に分類され,潜伏期,症状などがある程度規定される.
2.小腸型はウイルスや毒素型(生体外毒素),毒素産生型(生体内毒素)の細菌が原因で,水様性下痢と悪心・嘔吐が主な症状である.
3.大腸型は細菌や毒素による組織侵襲が原因で,発熱や腹痛を伴い,血便や粘液便やテネスムスなどを生じる.
4.急性下痢症に対しては,まずは水分摂取を励行したうえで,基本的には対症療法のみ行うことが推奨される.
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