今月の主題 外来診療でここまでできる
血液疾患・感染症
感染性腸炎
井上 冬彦
1
,
深田 雅之
1
,
杉坂 宏明
1
1東京慈恵会医科大学第三病院内科学講座第1
pp.1703-1705
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904672
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ポイント
●感染性腸炎の多くは外来診療で対応できる.
●入院が必要となるのは法定伝染病,排菌のある腸結核,ボツリヌス菌食中毒,MRSA腸炎,偽膜性腸炎などと,その他の腸炎の重症例である.
●大腸菌O157:H7などによる腸管出血性大腸菌腸炎の場合,軽症であれば経過観察を行い,溶血性尿毒症症候群や脳症の初期症状に注意しながら経過観察すれば外来診療が可能である.
●感染性腸炎の多くは対症療法のみで軽快し,抗菌剤投与が必要となるのは,法定伝染病を含めた一部の症例に限られる.
●原因菌不明のまま抗菌剤を投与をする場合は,ニューキノロン剤などを使用する.
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