特集 1ページでわかる内科疾患の診療ノート―“あたりまえ” のなかにある大事な視点
第5章:感染症
感染性腸炎―Clostridioides difficile腸炎を含む
細田 智弘
1
1川崎市立川崎病院 感染症内科
pp.771-775
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_771
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■問診
・病原微生物を推定するために,① 症状の持続期間,② 発熱・血便の有無,③ 海外渡航歴を聴取し,そのうえで,④ 特定の病原体への曝露歴を問診する
・2週間以上続く「持続性下痢症」を認める感染性腸炎では,Giardia lambliaやCryptosporidium parvumなどの寄生虫感染症の鑑別も必要である
・発症から7日以内の「急性下痢症」では発熱や血便を伴う「感染侵入型」と嘔吐や水様便が中心の「細胞毒素型・感染毒素型」に分類すると,想定すべき病原微生物が絞りやすい
・渡航歴は,渡航先のみでなく渡航期間,現地での食事内容やリスク行為も問診する
・想定している各病原微生物の曝露歴として食餌歴などを詳細に問診する
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