特集 明日の診療に役立つ 消化器内視鏡これ1冊
上部消化管 胃・十二指腸 早期胃癌の治療
山本 陽一
1
,
小野 裕之
1静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
電気手術
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Stomach Neoplasms
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Gastroscopy
,
Algorithms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Electrosurgery
pp.143-148
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022140978
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1.早期胃癌に対する治療はかつては胃切除が標準治療であったが、胃を温存できる内視鏡治療の開発が行われ、試行錯誤の末、現在の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が生み出された。2.早期胃癌に対する内視鏡治療はESDがほとんどであり、手技に関しては習熟・均てん化されている。3.かつて胃癌治療ガイドラインにおいて潰瘍所見のない2cm以下の分化型粘膜内癌のみが治癒切除とされていたが、JCOG0607試験の結果から「潰瘍所見のない2cmを超える分化型粘膜内癌」および「潰瘍所見を伴う3cm以下の分化型粘膜内癌J、JCOG1009/1010試験の結果から「潰瘍所見のない2cm以下の未分化型粘膜内癌」も内視鏡的根治度A(eCuraA)との判定となった。4.ESDによる治療として当院はITナイフを使用している。
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