特集 血管炎の診断と治療:エッセンスと今後の展望
各種血管炎の診断・鑑別診断と治療 川崎病 診断と治療、新型コロナウイルス感染症との関連について
高橋 啓
1
,
横内 幸
,
大原関 利章
1東邦大学医療センター大橋病院 病理診断科
キーワード:
Aspirin
,
IgG
,
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
川崎病
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
,
大量薬物療法
,
パルス療法(薬物療法)
,
Infliximab
,
静脈内注入
,
COVID-19
,
SARSコロナウイルス-2関連小児多系統炎症性疾患
Keyword:
Aspirin
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Infusions, Intravenous
,
Mucocutaneous Lymph Node Syndrome
,
Methylprednisolone
,
Infliximab
,
Immunoglobulin G
,
Algorithms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Prednisolone
,
COVID-19
,
Pulse Therapy, Drug
,
Pediatric Multisystem Inflammatory Disease, COVID-19 Related
pp.1403-1408
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021369519
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<Headline>1 2019年5月、川崎病診断の手引きが17年ぶりに改訂された。この改訂によりZスコアによる冠動脈病変評価、不全型川崎病の定義がなされ、不全型川崎病に対しても川崎病に準じた治療を行うことが推奨されたことで心血管合併症がさらに減少することが期待される。2 治療の第一選択は免疫グロブリン2g/kgとアスピリンの投与であるが、免疫グロブリン・ステロイド併用療法が増加しつつある。初回免疫グロブリン治療に不応な症例に対してインフリキシマブ、シクロスポリン、血漿交換などが第二、第三選択治療として考慮されている。3 新型コロナウイルス感染症に伴った小児多系統炎症症候群(PIMS-TS/MIS-C)と川崎病との関連が注目された。PIMS-TS/MIS-Cの臨床的特徴が明らかになるにつれ川崎病とは異なる病像が明らかになってきた。今後、わが国におけるPIMS-TS/MIS-C発生について注視していく必要がある。
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