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川崎病の最近の動向 川崎病全国調査成績を中心に
高橋 啓
1
1東邦大学医療センター大橋病院 病理診断科
キーワード:
Ciclosporin
,
IgG
,
Methylprednisolone
,
血漿交換
,
死亡率
,
多剤併用療法
,
データ収集
,
発生率
,
川崎病
,
大量薬物療法
,
パルス療法(薬物療法)
,
Infliximab
,
静脈内注入
Keyword:
Infliximab
,
Data Collection
,
Drug Therapy, Combination
,
Immunoglobulin G
,
Infusions, Intravenous
,
Mortality
,
Mucocutaneous Lymph Node Syndrome
,
Methylprednisolone
,
Plasma Exchange
,
Incidence
,
Cyclosporine
,
Pulse Therapy, Drug
pp.464-469
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017222946
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川崎病は,1967年川崎富作博士により小児の急性熱性皮膚粘膜淋巴腺症候群として報告された疾患である.本疾患の本態は系統的血管炎であり,中でも冠動脈がもっとも高頻度に侵襲され,血管炎により引きおこされた動脈瘤内血栓による冠動脈閉塞のために乳幼児に虚血性心疾患が惹起され,ときに突然死することで注目された.川崎病研究者の懸命な努力にもかかわらず,報告から半世紀を経た現在もなおその原因は不明なままである.
日本が世界に誇る川崎病研究の一つに,1970年以降現在に至るまで40年以上にわたり継続して実施されている川崎病全国調査がある.本調査は2年に一度,全国1,900を超える小児科標榜施設を対象として行われ,回収率は75%に達する.小児科医の協力のもとに回収された調査票は自治医科大学公衆衛生学部門中村好一教授のもとで解析され,その結果は公表されている.本稿では最新の川崎病全国調査成績を中心に,川崎病の最近の動向を紹介したい.(「はじめに」より)
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