特集 最新の高血圧診療:「高血圧治療ガイドライン2019」後の展開
高血圧の成因、分類、疫学 高血圧の疫学
久松 隆史
1
,
三浦 克之
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科公衆衛生学分野
キーワード:
飲酒
,
冠動脈疾患
,
血圧
,
降圧剤
,
高血圧
,
公衆衛生事業
,
死亡
,
食塩
,
脳血管障害
,
肥満
,
有病率
,
リスク
Keyword:
Blood Pressure
,
Public Health Practice
,
Hypertension
,
Obesity
,
Risk
,
Coronary Disease
,
Cerebrovascular Disorders
,
Prevalence
,
Sodium Chloride, Dietary
,
Death
,
Antihypertensive Agents
,
Alcohol Drinking
pp.445-451
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020230220
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<Headline>1 国民の収縮期血圧平均値は、男女ともいずれの年齢階級においても過去約60年で大きく低下した一方、拡張期血圧平均値は、特に60歳未満の男性では低下傾向が明らかではない。2 高血圧有病率は依然高く、50歳以上の男性、60歳以上の女性ではおおよそ60%以上である状態が続いている。3 高血圧管理率は改善傾向にあるものの、男性では約40%、女性では約45%にとどまっており、現在のところ降圧薬内服者の半数以上は管理不十分である。4 2017年の高血圧者の推計数は計4,300万人、うち3,100万人(72%)が管理不良であった。5 日本国民の血圧水準、高血圧有病率、および高血圧管理率をさらに改善させるには、高血圧者に対するハイリスクアプローチと、国民全体でのポピュレーションアプローチを組み合わせた総合的な対策の積極的な推進が重要である。
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