特集 婦人科腹腔鏡下手術TLH/LM/LCの基本とコツ
全腹腔鏡下子宮全摘術(TLH) TLHにおける骨盤解剖 尿管の同定と子宮動脈処理と基靱帯処理のために
砂田 真澄
1
,
堀江 昭史
,
万代 昌紀
1京都大学 医学研究科婦人科学産科学教室
キーワード:
局所解剖学
,
子宮摘出術
,
腹腔鏡法
,
子宮動脈
,
基靱帯
Keyword:
Hysterectomy
,
Laparoscopy
,
Anatomy, Regional
,
Uterine Artery
pp.333-337
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022152629
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腹腔鏡下単純子宮全摘出術(TLH)における尿管同定(側方アプローチもしくは後方アプローチ)は、子宮動脈と尿管との交叉部に直接アプローチするのではなく、頭側から尿管同定を開始する。尿管剥離と子宮動脈処理を出血なく行うために、尿管下腹筋膜と膀胱下腹筋膜を意識して直腸側腔を正しく展開する。基靱帯血管は複数の子宮動静脈で構成され、尿管内側の直腸側腔を展開することにより、尿管背側を走行する深子宮静脈の走行が確認できる。悪性子宮疾患に対するTLHを行う際に、より低い位置での基靱帯処理が可能となる。
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