特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第1章)新生児科・小児科・新生児外科 母体甲状腺機能異常から生まれた新生児の管理
河井 昌彦
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1京都大学 医学部総合周産期母子医療センター新生児部門
キーワード:
Potassium Iodide
,
Propylthiouracil
,
Thiamazole
,
甲状腺機能検査
,
甲状腺機能亢進症
,
甲状腺機能低下症
,
Thyrotropin Receptors
,
新生児疾患
,
妊娠合併症
,
乳汁中排出
,
Thyrotropin-Binding Inhibitory Immunoglobulin
Keyword:
Thyroid Function Tests
,
Hypothyroidism
,
Hyperthyroidism
,
Methimazole
,
Infant, Newborn, Diseases
,
Propylthiouracil
,
Potassium Iodide
,
Pregnancy Complications
,
Receptors, Thyrotropin
,
Lacteal Elimination
,
Thyrotropin-Binding Inhibitory Immunoglobulin
pp.40-45
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140427
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>・妊娠管理中、母体の甲状腺機能を正常に維持することが重要である。・母体甲状腺機能亢進症の場合、母親に対する治療歴・TRAbの力価・胎児の症状(甲状腺腫の有無・心拍数・心不全徴候の有無、胎児発育の異常の有無など)の把握が重要であり、これらの情報を基に出生児の甲状腺機能を評価する。・母体甲状腺機能亢進症の場合、出生時に症状がなくても、生後数日してから児が甲状腺機能亢進症状を呈することがあるため、TRAb高値例は特に慎重に扱う必要がある。・母体甲状腺機能低下症の場合、重症の場合は胎児甲状腺腫を生じることもあり得る。胎児・出生児に甲状腺機能低下症状を認めない場合は、通常のマススクリーニングでフォロー可能である。
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