特集 産婦人科医も知っておきたい旅行医学関連の諸問題~東京オリンピック・パラリンピックに向けて
エコノミークラス症候群(ロングフライト血栓症)
上芝 元
1
1東邦大学医療センター大橋病院 糖尿病・代謝内科
キーワード:
危険因子
,
エコノミークラス症候群
Keyword:
Risk Factors
pp.412-414
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020201312
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エコノミークラス症候群とは、下肢の深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症を含む静脈血栓塞栓症である。長時間の航空機旅行中に同じ姿勢を長くとることにより血流が停滞することが誘因になって発症する。静脈血栓塞栓症ができる要因として、血液凝固能の亢進、静脈血流のうっ滞、静脈血管壁の障害の3つが重要とされている。多くの場合、下肢の運動を行うことで予防可能である。静脈血栓塞栓症の発症リスクが高いと考えられる場合は、弾性ストッキング着用や予防的抗凝固薬投与などが検討される。
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