今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を
急性肺血栓塞栓症の病態を理解する
いわゆる“エコノミークラス症候群”―長時間旅行に伴う静脈血栓塞栓症
森尾 比呂志
1
1成田赤十字病院総合内科
pp.730-733
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103893
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
●いわゆる“エコノミークラス症候群”とは,長時間旅行に伴う深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症のことである.
●“エコノミークラス症候群”は,航空機だけでなく電車や車などほかの交通手段でも起きうる.
●航空機旅行による報告が多いが,低い湿度,低い気圧などの航空機客室内特有の環境が関連すると考えられている.
●高齢者ほど多く,また旅行が長時間になるほど起きやすくなる.
●予防には足の運動,十分な水分補給が勧められ,リスクが高い場合には弾性ストッキングや低分子ヘパリンも考慮される.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.