特集 産婦人科医も知っておきたい旅行医学関連の諸問題~東京オリンピック・パラリンピックに向けて
海外渡航者の診察時に注意すべき感染症
宇野 俊介
1
1慶應義塾大学 医学部感染症学
キーワード:
結核
,
下痢
,
妊娠合併症-感染性
,
発熱
,
皮膚症状
,
病歴聴取
,
マラリア
,
妊娠合併症-寄生虫性
,
輸入感染症
,
旅行関連疾患
Keyword:
Pregnancy Complications, Parasitic
,
Malaria
,
Fever
,
Pregnancy Complications, Infectious
,
Diarrhea
,
Travel-Related Illness
,
Communicable Diseases, Imported
,
Tuberculosis
,
Skin Manifestations
,
Medical History Taking
pp.381-385
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2020201307
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
海外からの入国者はここ数年で急増しており、また妊娠中に海外へ旅行する者もいることから、海外から入国後の患者が産婦人科を訪れる可能性もある。産婦人科医にとって記憶すべき重要なことは、症状があって受診する患者ではルーチンに海外渡航歴を聴取すること、マラリア流行地からの入国後の発熱はマラリアの可能性があること、の2点である。また、輸入感染症の流行状況やマラリア流行地かどうかは、記憶する必要はなく、その都度調べればよい。忙しい臨床の合間にすぐに調べられるように、アクセスすべきインターネットサイトを理解していれば十分である。ほかの輸入感染症に関しては、身近な感染症の専門家に相談するのが望ましい。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.