海外に行くと言われたら-渡航前後の医学的問題について 基礎疾患を有する人の渡航
免疫抑制を有する人の渡航
安達 英輔
1
1東京大学医科学研究所附属病院 感染免疫内科
キーワード:
HIV Infection
,
易感染性宿主
,
結核
,
感染症予防
,
マラリア
,
旅行医学
,
輸入感染症
Keyword:
Communicable Diseases, Imported
,
Communicable Disease Control
,
Malaria
,
Tuberculosis
,
HIV Infections
,
Immunocompromised Host
,
Travel Medicine
pp.975-977
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017209343
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免疫抑制者は渡航関連感染症のリスクが高いが,安定した日常生活をしている患者では過度に制限する必要はない.各国で行われている免疫不全者に対する感染症予防は,国ごとに異なっている.「日本での一般的な日和見感染症予防」,「健常人と同様の渡航関連感染症予防」,「渡航先での免疫不全者に対する日和見感染症予防」が免疫抑制者の渡航時の感染症予防の基本の考え方である.免疫抑制者では生ワクチン(MR,水痘,BCG,経口ポリオ,黄熱,腸チフス)は原則として接種できないが,抗HIV療法により免疫が回復したHIV感染者では勧められている.
©Nankodo Co., Ltd., 2017