特集2 外来のための性感染症治療の指針
◉外来における性感染症治療の基本と実践
①クラミジア感染症
野口 靖之
1
1愛知医科大学 医学部 産婦人科学講座 准教授(特任)
キーワード:
性器クラミジア感染症
,
母子感染
,
不妊症
Keyword:
性器クラミジア感染症
,
母子感染
,
不妊症
pp.189-192
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000057
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Summary
クラミジア子宮頸管炎は,自覚症状が乏しく,無治療のまま放置されると上行感染となり卵管炎や骨盤内感染を引き起こす。クラミジアによる卵管炎は,治療後も卵管狭窄や卵管周囲癒着が後遺症として残存し,異所性妊娠や卵管性不妊症の原因になる。さらに,妊婦が感染すると産道感染により,母子感染を引き起こす。我が国の定点感染による報告では,性器クラミジア感染症の罹患者は,妊娠,出産をひかえた20歳前後に多く,若年女性では早期発見と治療が重要である。
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