特集2 外来のための性感染症治療の指針
外来における性感染症の現況
-―診療時に心得ておくべき市中動向
荒川 創一
1
1三田市民病院 院長
キーワード:
性感染症
,
動向
,
定点把握
,
梅毒
,
Mycoplasma genitalium
Keyword:
性感染症
,
動向
,
定点把握
,
梅毒
,
Mycoplasma genitalium
pp.180-188
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000056
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Summary
性感染症の動向は,我が国においては,感染症法5類としての5疾患(全数把握:梅毒,定点把握:性器クラミジア感染症,性器ヘルペス,尖圭コンジローマ,淋菌感染症)の動向調査結果から知ることができる。ここ5年の特徴は,定点把握疾患に大きな変化はないが,性器クラミジア感染症は20歳代前半の若年世代でやや増加がみられている。一方で,梅毒が増加していることは特筆すべきである。2013~2018年にかけて直線的に増加し,2012年の875例から2018年の7,002例に至り,6年間で8倍に増加した。2019年に入り増加の勢いにやや抑制がみられる。男性尿道炎で原因微生物としてMycoplasma genitaliumが課題である。
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