Special feature 国内・海外のガイドラインから読み解く 手術部位感染(SSI)対策の正解
■Know-how SSI対策の基本と製品選びのコツ
❸環境清掃と環境消毒薬
嶋 雅範
1
1三菱京都病院 看護部 看護部長 感染管理認定看護師
pp.307-311
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000079
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手術室は『手術医療の実践ガイドライン』において高度清潔区域(バイオクリーンルーム)の清浄度クラスⅠ,もしくは清潔区域(一般手術室)の清浄度クラスⅡに分類され,病院内において最も高い清浄度を要求される区域である。一般的に空中に浮遊する細菌が術野に落下して手術部位感染(SSI)を引き起こすリスクは低いと言われている。しかし,環境要因が少なからず関係するSSIのリスク低減・予防のために,手術室の環境清掃は重要である。
また手術室に従事するスタッフを始め多くの医療従事者は,「手術室はきれいな場所」という概念が影響し,環境表面の衛生概念が欠如していることがある。不特定多数のスタッフの手指が触れる場所は清潔に維持することで,汚染から患者を守るだけでなく,医療従事者を感染から守る事が重要となる。
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