Special feature 院内でも在宅でも カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)の予防対策
■Daily カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)予防のための日常戦略
❶CAUTI予防のためのラウンド戦略
-―サーベイランスの実践・活用を含めて
下川 結花
1
1国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院 感染制御部 看護部次長 感染管理認定看護師
pp.133-138
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000038
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はじめに
尿道カテーテル留置は,医療施設で日常的に行われる頻度が高い医療処置である。循環動態把握,治療や処置に応じた安静保持などを目的に病態に応じ使用されている。
重症管理・検査や周術期管理に挿入される事が多く,挿入・管理・抜去までを看護師が実践する事が多い1)。更に,カテーテル挿入を契機として尿路感染を起こすリスクが高く,リスクとなる要因は,変えられないものと変えられるものがある。カテーテル使用の適応やカテーテル材質,留置期間,管理技術などは変えられる要因であり介入が必要となる。
特に,適正使用,留置期間や管理は日常的な対策を確認していく事が重要である。また,早期に尿道留置カテーテル関連尿路感染(CAUTI)を発見し介入するには,組織全体の尿道カテーテル使用状況把握,使用頻度や感染リスクが高い集団への監視が重要である。サーベイランスを行い,対象患者の管理状況,感染率・使用比などのベースラインを把握する事,日常的な感染対策の実施状況を定期的にラウンドし確認する事がCAUTI予防に繋がる。
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