特集 救急でも抜かりなく 感染対策エマージェンシー
救急医療における感染対策の基本 標準予防策と接触予防策 救急現場における問題と遵守率アップのポイント
橋本 丈代
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1福岡大学病院 感染制御部
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Communicable Diseases, Imported
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Organizational Culture
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Universal Precautions
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Infection Control
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Guideline Adherence
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Drug Resistance, Multiple, Bacterial
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Hand Hygiene
pp.27-33
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2018135921
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はじめに
救急の現場では,様々な感染症や多剤耐性菌を有する患者が搬送される。耐性菌のみならず新興感染症,再興感染症の問題,搬送元(高齢者施設,海外渡航先からなど),重篤な外傷,熱傷,全身管理を要する感染症の持ち込みなど感染リスクは多様化している。現在,感染対策の基本は標準予防策と感染経路別予防策(接触予防策,飛沫予防策,空気予防策)の2本立てとなっているが,救急の現場では,緊急を要する処置や検査が多く確実に感染対策を実施することが困難な状況にある。本稿では,救急の現場で生じる感染リスク(問題)と基本的感染対策の遵守を上げるための対策の実際について述べる。
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