日本看護協会
副会長活動ダイジェスト
井伊 久美子
1
,
齋藤 訓子
1
,
秋山 智弥
1
1日本看護協会 副会長
pp.14-14
発行日 2023年6月20日
Published Date 2023/6/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000000935
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- 文献概要
実習の重み
コロナ禍の看護基礎教育においては、シミュレーション教育がこれまでにない勢いで取り組まれました。遠隔実習ということで患者さんに画面越しのコミュニケーション実習を行うなどありとあらゆる工夫を試みました。文部科学省からはシミュレーション機器の購入のため急遽多額の予算が確保され、私の大学でもその恩恵を受けました。最近では、ICUなどの学生が入るには難しい場所を仮想空間とし、VRをとおしてリアルに体験できるツールまで開発されています。やはりDXっていろいろすごい! と学習教材の進化を感心するところですが、学生の不安は募るばかりです。コロナ禍の病院実習では制限が多々あり患者さんと接する時間も限られていました。「あんな実習でこのまま就職して大丈夫?」(いや大丈夫なわけないやろ)と学生。“百聞は一見に如かず” とは言いますが、金魚鉢の外から金魚を眺めているだけでは、金魚が感じている水の冷たさはわかりません。そこに身を置く大切さに立ち返らねば。
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