日本看護協会
会長の手帳―精神障がい者の自律性の維持・回復とその人らしく生きるための活動を
福井 トシ子
1
1日本看護協会 会長
pp.13-13
発行日 2023年6月20日
Published Date 2023/6/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000000934
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- 文献概要
看護師による患者への虐待事件報道に触れ、看護職の皆さんは、どのように考えましたか。現在勤務している医療機関等で、虐待とは言わなくても、患者さんの尊厳維持を逸脱するような看護実践を行っているようなことはありませんか。看護職の倫理綱領を確認してください。倫理綱領は、看護職の行動指針です。看護職が引き受ける責任として、看護の実践において「人間の生命、人間としての尊厳及び権利を尊重する」ことが明示されています。看護実践における虐待行為は、医療従事者の倫理に反しているばかりか看護職としての責任の放棄なのです。職場環境が脆弱なゆえにこのような事件が発生しているとしたら、これも大きな課題です。自分自身の行為が看護の実践として問題がないのかどうか、倫理綱領に立ち戻って自らの行為を振り返ってみていただけませんか。
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