日本看護協会
副会長活動ダイジェスト
井伊 久美子
1
,
齋藤 訓子
1
,
秋山 智弥
1
1日本看護協会 副会長
pp.12-12
発行日 2023年4月20日
Published Date 2023/4/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000000805
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- 文献概要
統括保健師について その②
全国の市町村数が3232から1727となった平成の大合併は保健師活動に甚大な影響を及ぼしました。保健師の配置が多部署にわたり、本庁と支所や地域包括支援センター等の関連施設への配置も推進されました。そこで、顕著になったのが地区担当制の廃止や人材育成の課題です。国も課題認識を持ち、合併真っただ中の2006年に「市町村保健活動の再構築に関する検討会」を設置し、「地区担当制ができる保健師数の確保」と「統括的な役割を持つ保健師を保健部門に配置すること」が望ましいとの報告書が取りまとめられました。これが保健師活動指針につながっているわけですが、「統括保健師」とは表記されませんでした。既存の指示命令系統とは別に組織横断的に指導する者を置くことについて、各自治体の判断を重視したものでした。現状では「統括保健師」は保健師の間では常用していますが、自治体の受け止めはまだまだです。保健師活動指針が見直され「統括保健師」を明記すべきです。
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