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内容のポイント Q&A
Q1 What? ADHD/ASDとは?
ADHD(注意欠如多動症)およびASD(自閉スペクトラム症)は神経発達症群(発達障害群)に含まれる.ADHDとは,不注意,多動・衝動性といった状態像である.ASDでは,社会的コミュニケーションの困難さおよび,行動,興味,関心の限定された反復様式が特徴に挙げられる.いずれも学齢期において,学習,対人関係等に困難さが生じる場合があり,特性に応じた医療的な介入や教育支援,環境調整が求められる.
Q2 Who? リハビリテーション診療を要する子どもはどのような特徴があるのか?
幼児期においては,言語面での困難さ(発語の不明瞭さ等)や運動面での拙さ(微細運動,粗大運動の不器用さ)をもった子どもへのリハビリテーションが行われる.学齢期においては,それらの困難さに加えて,ルールのある遊びや学習,読み書き等への困難さが大きい子どもに対してもリハビリテーションが行われる.
Q3 When? Where? いつから,いつまで実施するのが適切か(時間と場所)?
ADHDやその疑いのある子どもに対しては,幼児期から学齢期を通して,ペアレント・トレーニングにより保護者が子どもへの適切な対応を学ぶこともある.幼児期からの早期介入が望ましいが,学齢期に入り,学習上の困難さ(座っていられない,ノートが取れない等)が大きくなり,リハビリテーションが実施される場合もある.ASDに対しても,幼児期の早期から運動面や社会性,言語面での困難さに対する介入が望ましい.
Q4 How? どのように評価し,リハビリテーション診療を行うべきなのか?
リハビリテーションを含む介入を行う際には,標準化された知能検査や発達検査の実施が好ましい.ただし,リハビリテーションの目的は,知能検査や発達検査の結果の改善,数値の向上ではなく,子どもの認知特性に応じた介入を行うことである.行動面の評価として,家庭や学校等での評価により,リハビリテーションの効果を測定することができる.

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