知っておきたい! がんサポーティブケア
11.妊孕性
片岡 明美
1
1がん研究会有明病院 乳腺センター乳腺外科
キーワード:
妊孕性温存
,
がん生殖
,
AYA世代
,
サバイバーシップ
Keyword:
妊孕性温存
,
がん生殖
,
AYA世代
,
サバイバーシップ
pp.1273-1278
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034121273
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年のがん治療の進歩により, 小児から39歳までのAYA(adolescent and young adult,思春期・若年成人)世代におけるがん患者の治療成績は向上し,治療後の生活の質(quality of life;QOL)の向上を目指したサバイバーシップ支援にも注目と期待が高まっている.中でも,将来の妊娠・出産を希望するAYA世代の患者にとって,がん治療による生殖機能の低下や喪失は大きな問題であり,診断時からの情報提供と意思決定支援が求められる 1, 2).若年がん患者の診療において妊孕性(にんようせい)の保全とその後の妊娠・出産を含む生殖医療的支援は「がん生殖医療(oncofertility)」とよばれ,がんサポーティブケアの一環として確立されつつある 2).

Copyright© 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.

