今月の臨床 ―外来担当医として知っておきたい―婦人科腫瘍の卵巣機能・妊孕性温存療法
卵巣腫瘍編
上皮性卵巣がんの妊孕性温存療法の適応と限界
新美 薫
1
1名古屋大学医学部産婦人科
キーワード:
上皮性卵巣がん
,
妊孕性温存手術
,
AYA世代
Keyword:
上皮性卵巣がん
,
妊孕性温存手術
,
AYA世代
pp.815-821
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211332
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●日本における上皮性卵巣がんの妊孕性温存療法は,非明細胞癌G1/2でステージⅠA期または片側ⅠC1期,および明細胞癌ⅠA期に対しておおむね適応と判断されている.
●妊孕性温存療法後の妊娠率の低下や周産期リスクの上昇を明示する報告はない.
●妊孕性温存療法後の生殖補助医療により妊娠・出産に至った例は多く報告されている.しかし,囊腫摘出後の卵巣穿刺による腫瘍飛散リスクや卵巣組織凍結後の卵巣片の移植の安全性など,課題が残る.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.