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特集 Spastic Movement Disorder(SMD)に対する総合的リハビリテーション治療
痙縮の病態
Pathophysiology of Spasticity
佐々木 信幸
1
Nobuyuki Sasaki
1
1聖マリアンナ医科大学 リハビリテーション医学講座
キーワード:
痙縮
,
伸張反射
,
筋紡錘
,
網様体脊髄路
,
α-γ連関
Keyword:
痙縮
,
伸張反射
,
筋紡錘
,
網様体脊髄路
,
α-γ連関
pp.1106-1113
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034111106
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内容のポイント Q&A
Q1 自動的な筋緊張制御がなぜ必要か?
大脳運動野からの錐体路指令のみでは姿勢制御や円滑な動作を行うことは困難である.無意識的な筋緊張制御が基礎にあるからこそ効率的な動作が可能となる.
Q2 伸張反射は何をしているのか?
筋伸張の速さや程度を感知し,伸張に対し収縮を返す.定常状態の維持だけでなく,随意動作の効率化,持続的な動作の補助にかかわる.
Q3 痙縮が発生するのはいつ頃か?
中枢神経障害発症直後から出現するとは限らず,脳卒中では発症後数カ月かけて出現・増悪する.つまり痙縮の原因には伸張反射の亢進のみではなく,軟部組織の変化や神経可塑性もかかわる.
Q4 痙縮の評価はどのように行うか?
modified Ashworth scale(MAS),modified Tardieu scale(MTS)等を用いるのが一般的であるが,妥当性・信頼性のエビデンスは限定的である.さまざまな定量的な評価も開発されている.

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