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特集 大腿骨近位部骨折のリハビリテーション診療
第4章 大腿骨近位部骨折における合併症対策
大腿骨近位部骨折における深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症への対策
Measure to Deep Vein Thrombosis and Pulmonary Thromboembolism in Patients of Proximal Femur Fractures
新倉 隆宏
1
Takahiro Niikura
1
1兵庫県立西宮病院整形外科・外傷再建センター
キーワード:
大腿骨近位部骨折
,
深部静脈血栓症
,
肺血栓塞栓症
,
早期手術
,
リハビリテーション治療
Keyword:
大腿骨近位部骨折
,
深部静脈血栓症
,
肺血栓塞栓症
,
早期手術
,
リハビリテーション治療
pp.738-742
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.32118/cr034070738
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内容のポイント Q&A
Q1 大腿骨近位部骨折のうち,深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症のハイリスクとなる骨折型および手術術式は?
頚部骨折,転子部骨折ともにハイリスクである.また,頚部骨折に対する骨接合術,頚部骨折に対する人工骨頭置換術・人工股関節全置換術,転子部骨折に対する骨接合術いずれの手術術式もハイリスクである.
Q2 大腿骨近位部骨折における深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症への対策として最も有効なことは何か?
早期離床,早期リハビリテーション治療開始が可能となるよう,早期手術を行うことである.血栓ができる前にできるだけ早く手術を行い,患者をできるだけ早く動ける状態にすることが最重要事項である.
Q3 大腿骨近位部骨折における深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症の予防はどのようにすればよいか?
早期手術,理学的予防法(弾性ストッキング,間欠的空気圧迫),早期リハビリテーション治療開始を三本柱とする.薬物的予防法は予防効果が出血合併症リスクを上回ると判断されるときに適用する.

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