特集 内科医として “足” を診る―靴下をとって足病変を見逃すな!
重篤な足病変を見逃さないために
深部静脈血栓症
山田 典一
1
1桑名市総合医療センター循環器内科
キーワード:
深部静脈血栓症
,
肺血栓塞栓症
,
検査前臨床的確率
,
直接作用型経口抗凝固薬
Keyword:
深部静脈血栓症
,
肺血栓塞栓症
,
検査前臨床的確率
,
直接作用型経口抗凝固薬
pp.2263-2267
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2263
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Summary
▪片足の腫脹や疼痛など片側性の下肢症状所見をみた場合には,常に深部静脈血栓症(DVT)を疑い診断を進めるべきである.
▪DVT診断過程において検査前臨床的確率評価法とDダイマー測定が画像検査を要する症例の絞込みに有用である.
▪DVTの確定診断法としては,下肢静脈超音波検査が第一選択である.
▪診断後は速やかに抗凝固療法を開始することが治療の基本である.即効性を有し用量調整が不要な直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)の承認後,治療が行いやすくなった.
▪DVTに対する血栓溶解薬の全身投与は推奨されず,発症早期で症状が強く出血リスクが低い腸骨大腿血栓にはカテーテル血症溶解療法が推奨される.
© Nankodo Co., Ltd., 2019